2013年10月4日金曜日

認知症予防の食事

認知症の予防
「食事による予防効果」

●食事によって認知症の発生率が変わることがわかってきました。

認知症の危険因子として、「アポリポたんぱくEε4」という遺伝子が知られています。
この遺伝子を多く持つものの、ナイジェリア人は認知症の発生率は低く、同一祖先のアフリカ系アメリカ人は認知症の発症率が高いという研究報告があります。これは、運動や食事などのライフスタイルが深く関係していると考えられます。
食事などライフスタイルは自分で見直しができるため、認知症予防の面から、非常に注目されています。
認知症と栄養素の関係については、近年、世界各国で盛んに研究されています。
認知症予防のポイントは、次のようなことです。


対策①
総エネルギー量を抑え、野菜や魚を積極的にとる

      総エネルギー量を抑える
たくさん食べると、エネルギー過剰摂取になり糖尿病や肥満など、動脈硬化を促進する生活習慣病を招きます。
また過食で脳内に流れ込むエネルギー量が増えると、脳細胞の老化を促進する「活性酸素」も脳内に増えてしまいます。

「活性酸素とは」
私たちは、食べ物をエネルギーとして利用するために、呼吸によって常に酸素を取り入れています。体内に入った酸素のごく一部は「酸化させる力」が非常に強い酸素に変わります。これが「活性酸素」です。
 活性酸素は細菌やウイルスを攻撃する働きがあります。しかし一方で脳を含む全身の正常な細胞にも障害を与え、老化を促進させることがわかっています。

     腹八分目“にとどめておくようにしましょう。

      野菜を多くとる
ビタミンC (活性酸素を消去する)
小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、ネーブルオレンジ、柿、夏みかん

ビタミンE (血管を広げで血流をよくし、コレステロールの酸化を防ぐ)
かぼちゃ、ほうれん草、アスパラガス、大豆などの緑黄食野菜や豆類、小麦胚芽

βカロテン(活性酸素をとり除いてがん細胞の発生を阻止する) 
*「抗酸化物質」
たくさんとっている人ほど認知症になりにくい
活性酸素の害を抑えて、脳の老化を防ぐ作用がある

    野菜、特に緑黄色野菜を中心に食事で1日350gを目標に食べましょう。


      魚を多くとる
肉類を過剰に摂取→ 血管に慢性的な炎症 血液が固まりやすくなって、血管が障害されやすくなる。
魚の脂に多く含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)」
        → 血管の炎症を抑え、血液を固まりにくくして、動脈硬化の進展を防ぐ働きがあります。
          「DHA」
        → 脳内に入り神経細胞の機能維持に関与します

    オランダ調査
魚あまり食べない人は認知症の発症率が3倍
心筋梗塞や脳卒中予防に魚を十分に食べることが勧められていますが、脳の健康維持にもたいへん重要なポイントになるといえます。

    肉類の過剰摂取に注意

    魚を1日に1回くらい食べたい


    野菜と魚が中心の伝統的な日本の食生活が、脳の健康維持のための基本となります。



認知症予防献立

抗酸化成分たっぷりの献立

ブロッコリーとカニの生姜ドレッシングかけ

ブロッコリーは抗酸化成分が豊富な代表野菜。

わかめにも海藻特有の抗酸化成分が含まれています。

材料/1人分
ブロッコリー 60g
わかめ    もどして25g
カニ缶    10g

a おろし生姜 小さじ 1/4
  玉ねぎ    3g
  オリーブ油 小さじ1/2  
 醤油2cc 
  酢 小さじ1
  
      1人分 30kcal 塩分。0。4g

カットわかめを湯に通して水気をとる。

ブロッコリーは食べやすく切り、茹でた後冷やします。
 
ブロッコリーは茹ですぎない
玉ねぎをみじん切りにしてaの他の材料と混ぜ合わせる。

器にブロッコリー、わかめ、カニ缶を盛り付け③をかける。



※ 市販の和風ドレッシングに、おろし生姜とねぎを加えるだけでも
おいしく出来上がります。

    ブロッコリーは茹ですぎない方が本来の味を楽しめます。